Main Content

ジョイント作動の制限

閉ループの制限

閉じた運動学的ループにはそれぞれ、運動入力または計算された作動力/作動トルクが存在しないジョイント ブロックが少なくとも 1 つなければなりません。この条件は、平面マニピュレーター モデルにおけるジョイントの運動の指定の例におけるブッシング ジョイントのように、ジョイントのうち 1 つがバーチャル ジョイントとして機能する場合にも適用されます。ジョイントは、運動入力または自動計算された作動力/作動トルクをもたなくても、入力から作動力/作動トルクを受け入れることができます。

この条件を満たさないモデルでは、2 つの Solid ブロック間の剛結合ラインを Weld Joint ブロックに置き換えることができます。Weld Joint ブロックは剛結合を表すため、このアプローチによってモデルのダイナミクスが変化することはありません。このアプローチの利点は、モデルのダイナミクスを変えずに Simscape™ Multibody™ の閉ループの要件を満たすことができる点にあります。

球面プリミティブで利用できない運動作動

球面ジョイント プリミティブは、運動作動パラメーターを提供しません。球面プリミティブに働く作動トルクを指定することはできますが、目的の軌跡を指定することはできません。同時回転自由度 3 の運動の指定が必要なモデルでは、代わりに 3 つの回転プリミティブをもつジョイント ブロックを使用してください。そのようなブロックには、Gimbal JointBearing JointBushing Joint があります。

冗長な作動モードの非サポート

高い自由度のリンク機構で先端部の軌跡を指定する、冗長な作動は許可されていません。そのようなリンク機構には、先端部を一意に配置するのに必要な自由度より多くの自由度があるため、解が 1 つになりません。指定する運動入力よりも、自動的に計算される作動力/作動トルクによる自由度の方が多いモデルでは、シミュレーション エラーが発生します。

Model Report と Mechanics Explorer の制限

運動入力をもつモデルでは、ブロック線図の更新 (Ctrl + D) によって得られるアセンブリ済みの状態は、時間ゼロにおける初期シミュレーション状態 (Ctrl + T) と一般的に一致しません。この不一致は Mechanics Explorer に表示されます。ここでは、モデルを更新後にシミュレーションする際に、時間ゼロで急激な状態変化が起こる場合があります。また、Model Report にも反映されます。モデルに運動入力がある場合には、Model Report の初期状態データは一般的にシミュレーション時間ゼロには適用されません。

運動によって制御される自由度の制限

指定した軌跡の自由度の数は、自動的に計算された力またはトルクの自由度と等しくなければなりません。この条件を満たさないモデルでは、シミュレーションがエラーを発生して失敗します。

関連する例

詳細