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Thermal Mass

  • Thermal Mass block

ライブラリ:
Simscape / Foundation Library / Thermal / Thermal Elements

説明

Thermal Mass ブロックは、熱質量を表します。これは、材料または材料の組み合わせの内部エネルギーを蓄積できる能力を反映したものです。材料の質量とその比熱がこの特性を特徴付けます。熱質量は以下で表されます。

Q=cmdTdt,

ここで、

  • Q は熱流量です。

  • c は質量の材料の比熱です。

  • m は質量です。

  • T は温度です。

  • t は時間です。

[質量タイプ] パラメーターを使用して、シミュレーション中に熱質量を一定にするか可変にするかを指定できます。

  • 定数 — シミュレーション中に熱質量を一定にします。

  • 可変 — シミュレーション中に熱質量を可変にします。このオプションを選択すると、ブロック ダイアログの [質量] パラメーターが [最小質量] パラメーターと優先順位の高い [質量] 変数に置き換わり、ブロックに 2 つの物理量信号入力端子が含まれます。熱質量の変化を指定する Mdot と、入ってくる質量の温度を指定する Tin です。端子 Tin の信号値は、熱質量が一定であるか減少しているときは効果はありません。

[可変] オプションは、サイクルあたりの液体の量が変わる洗濯機の給水、加熱、排水のように、質量は変化するが幾何学的な効果は無視できるシステムをモデル化する場合に使用します。

既定では、このブロックには 1 つの熱保存端子があります。このブロックの正方向は端子からブロックであるため、熱流量は、ブロックへ流れる場合に正となります。

アプリケーションによっては、質量をブロック線図のレイアウト内の他の要素と直列に表示することが慣用となっています。このユース ケースをサポートするため、[視覚的な端子の数] パラメーターを使用して、ブロック アイコンの反対側に 2 番目の端子を表示できます。この 2 端子バリアントは単に視覚的なものです。2 つの端子は同じ温度のため、1 端子でも 2 端子でもブロックの機能は同様です。ブロック アイコンは [質量タイプ] パラメーターと [視覚的な端子の数] パラメーターの値に応じて変わります。

変数

シミュレーションの前にブロック変数の優先順位と初期ターゲット値を設定するには、ブロックのダイアログ ボックスまたはプロパティ インスペクターの [初期ターゲット] セクションを使用します。詳細については、ブロック変数の優先順位と初期ターゲットの設定を参照してください。

ノミナル値は、モデル内で予想される変数の大きさを指定する方法を提供します。ノミナル値に基づくシステムのスケーリングを使用すると、シミュレーションのロバスト性が向上します。ノミナル値はさまざまなソースから得られます。その 1 つがブロックのダイアログ ボックスまたはプロパティ インスペクターの [ノミナル値] セクションです。詳細については、ブロック変数のノミナル値の変更を参照してください。

[質量タイプ] パラメーターを [可変] に設定する場合は、優先順位の高い [質量] 変数を使用して熱質量の初期値を指定します。

端子

入力

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熱質量の変化を指定する入力物理量信号。優先順位の高い [質量] 変数を使用して熱質量の初期値を指定します。

依存関係

この端子を有効にするには、[質量タイプ] パラメーターを [可変] に設定します。

入ってくる質量の温度を指定する入力物理量信号。端子 Tin の信号値は、端子 Mdot の信号が 0 以下のときは効果はありません。

依存関係

この端子を有効にするには、[質量タイプ] パラメーターを [可変] に設定します。

保存

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質量を物理ネットワークに接続する熱保存端子。

端子名はブロック アイコン内には表示されませんが、ブロック ダイアログ ボックスの [説明] タブで [ソース コード] リンクをクリックすると、基となるソース ファイルで名前を確認できます。

質量をブロック線図内の他の要素と直列に接続できるようにする 2 番目の熱保存端子。この端子は端子 M と同じ温度のため、1 端子と 2 端子のブロック表現の違いは単純に視覚的なものです。

端子名はブロック アイコン内には表示されませんが、ブロック ダイアログ ボックスの [説明] タブで [ソース コード] リンクをクリックすると、基となるソース ファイルで名前を確認できます。

依存関係

この端子を有効にするには、[視覚的な端子の数] パラメーターを [2] に設定します。

パラメーター

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シミュレーション中に熱質量を可変にするかどうかを選択します。

  • 定数 — シミュレーション中に熱質量を一定にします。

  • 可変 — シミュレーション中に熱質量を可変にします。このオプションは、サイクルあたりの液体の量が変わる洗濯機の給水、加熱、排水のように、質量は変化するが幾何学的な効果は無視できるシステムをモデル化する場合に使用します。

質量の値。シミュレーション中、質量は一定です。

依存関係

このパラメーターを有効にするには、[質量タイプ] パラメーターを [定数] に設定します。

材料の比熱。

熱質量の最小値。シミュレーション中に熱質量がこの値を下回ると、ブロックはエラーを発行します。

依存関係

このパラメーターを有効にするには、[質量タイプ] パラメーターを [可変] に設定します。

このブロックを回路の他の部分に接続する方法です。

  • 1 — ブロックは熱回路に接続する保存端子を 1 つもちます。ブロックの端子が 1 つの場合、他の 2 つのブロックの間の接続ラインに接続します。

  • 2 — このオプションを選択すると、2 番目の端子が公開され、回路の他のブロックと直列にブロックを接続できるようになります。2 つの端子は同じ温度のため、ブロックの機能は端子が 1 つの場合と同様です。

拡張機能

C/C++ コード生成
Simulink® Coder™ を使用して C および C++ コードを生成します。

バージョン履歴

R2007b で導入

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参考