nthroot
実数の n 乗根
説明
例
負の数値の実根
-27
の実数の 3 乗根を求めます。
nthroot(-27,3)
ans = -3
比較のために (-27)^(1/3)
を計算します。結果は、-27
の複素数の 3 乗根になります。
(-27)^(1/3)
ans = 1.5000 + 2.5981i
スカラーの実根
ベクトルの実根
底の行ベクトル X
および計算する根の列ベクトル N
を作成します。
X = [4 -3 -5]; N = [1; -1; 3];
X
の要素の実数の n 乗根を計算します。結果は、底と根のすべての組み合わせを含む行列です。たとえば、Y(3,1)
は 4 の 3 乗根です。
Y = nthroot(X,N)
Y = 3×3
4.0000 -3.0000 -5.0000
0.2500 -0.3333 -0.2000
1.5874 -1.4422 -1.7100
行列の要素ごとの根
底の行列 X
および計算する根の行列 N
を作成します。X
の各要素は N
の要素に対応しています。
X = [-2 -2 -2; 4 -3 -5]; N = [1 -1 3; 1/2 5 3];
X
の要素の実数の n 乗根を計算します。
Y = nthroot(X,N)
Y = 2×3
-2.0000 -0.5000 -1.2599
16.0000 -1.2457 -1.7100
(別途処理される) 符号を除いて、結果は abs(X).^(1./N)
と同じです。反対に、X.^(1./N)
を使用して複素根を計算できます。
入力引数
X
— 入力配列
スカラー | ベクトル | 行列 | 多次元配列 | table | timetable
入力配列。スカラー、ベクトル、行列、多次元配列、table または timetable として指定します。X
の要素は実数でなければなりません。入力 X
と N
は同じサイズであるか、互換性のあるサイズでなければなりません。
データ型: single
| double
| table
| timetable
N
— 計算する根
スカラー | ベクトル | 行列 | 多次元配列 | table | timetable
計算する根。スカラー、ベクトル、行列、多次元配列、table、または timetable として指定します。N
の要素は実数でなければなりません。X
の要素が負の場合、対応する N
の要素は奇数の整数でなければなりません。入力 X
と N
は同じサイズであるか、互換性のあるサイズでなければなりません。
X
が多次元配列の場合、N
を table または timetable にすることはできません。X
が table または timetable の場合、N
はX
と同じデータ型、あるいは互換性のあるサイズをもつスカラー、ベクトル、行列、または多次元配列にすることができます。両方の入力が table または timetable の場合は、入力要件についてRules for Table and Timetable Mathematicsを参照してください。
データ型: single
| double
| table
| timetable
ヒント
関数
power
の方が数値の根の計算に関してより効果的ですが、実根と複素根の両方が存在する場合に、power
は複素根のみを返します。このような場合にnthroot
を使用して実根を取得します。
拡張機能
tall 配列
メモリの許容量を超えるような多数の行を含む配列を計算します。
この関数は tall 配列を完全にサポートしています。詳細については、tall 配列を参照してください。
C/C++ コード生成
MATLAB® Coder™ を使用して C および C++ コードを生成します。
スレッドベースの環境
MATLAB® の backgroundPool
を使用してバックグラウンドでコードを実行するか、Parallel Computing Toolbox™ の ThreadPool
を使用してコードを高速化します。
この関数はスレッドベースの環境を完全にサポートしています。詳細については、スレッドベースの環境での MATLAB 関数の実行を参照してください。
GPU 配列
Parallel Computing Toolbox™ を使用してグラフィックス処理装置 (GPU) 上で実行することにより、コードを高速化します。
この関数は GPU 配列を完全にサポートしています。詳細については、GPU での MATLAB 関数の実行 (Parallel Computing Toolbox)を参照してください。
分散配列
Parallel Computing Toolbox™ を使用して、クラスターの結合メモリ上で大きなアレイを分割します。
この関数は分散配列を完全にサポートしています。詳細については、分散配列を使用した MATLAB 関数の実行 (Parallel Computing Toolbox)を参照してください。
バージョン履歴
R2006a より前に導入R2023b: 引数の暗黙的な拡張のサポート
nthroot
では、入力引数 X
および N
の暗黙的な拡張がサポートされています。必要な入力サイズの詳細については、基本的な演算で互換性のある配列サイズを参照してください。
以前 MATLAB® が返していたサイズの不一致エラーにコードが依存している場合 (特に try
/catch
ブロック内)、コードは今後、それらのエラーをキャッチしなくなることがあります。
R2023a: table および timetable で直接計算を実行
関数 nthroot
は、table または timetable 内のすべての変数に対して、それらの変数にアクセスするためのインデックス付けを行うことなく計算できます。すべての変数のデータ型で計算がサポートされている必要があります。詳細については、table および timetable での直接計算を参照してください。
MATLAB コマンド
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