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geobubble

特定の地理的位置のデータ値を可視化

  • Bubble chart of data values at specific geographic locations

説明

geobubble(tbl,latvar,lonvar) は、table tbl で指定したマップ上の地理的位置に塗りつぶされた円 ("バブル") を表示する地理バブル チャートを作成します。latvar はバブルの緯度を指定する table 変数 (列) を識別します。lonvar はバブルの経度を指定する table 変数を識別します。既定では、すべてのバブルのサイズと色は同じです。

地理バブル チャートは、"ベースマップ" と呼ばれるマップ上にデータを表示します。最初に、このチャートはすべてのデータを含むチャートの地理的範囲を設定します。このマップは "ライブ" です。つまり、ベースマップをパンして他の地理的位置を表示できます。マップをズームインおよびズームアウトして、領域をより詳細に表示することもできます。パンおよびズームによりチャートでマップが更新されます。地理バブル チャートベースマップの詳細については、地理バブル チャートの概要を参照してください。

geobubble(lat,lon) は地理バブル チャートを作成します。ここで、latlon は地理的位置を指定します。既定では、すべてのバブルのサイズと色は同じです。

geobubble(lat,lon,sizedata) は、sizedata の数値に応じてバブルの領域をスケーリングします。

geobubble(lat,lon,sizedata,colordata) は、colordata 内の categorical データを使用してバブルの色を決定します。geobubblecolordata の各カテゴリの色を選択し、さらに colordata のいずれかの要素が未定義の場合は追加の 1 色を選択します。色は、標準 7 色の順序付きリストから取得されます。カテゴリが 7 つより多い (未定義の値がある場合は 6 つより多い) 場合、色は循環的に繰り返されます。

geobubble(___,Name,Value) は、1 つ以上の名前と値のペアの引数を使用して、地理バブル チャートの追加のオプションを指定します。オプションは他のすべての入力引数の後に指定します。プロパティの一覧については、GeographicBubbleChart のプロパティ を参照してください。2 つの主なプロパティは SizeVariableColorVariable で、バブルのサイズと色を決定する table 変数を指定します。

geobubble(parent,___) は、parent で指定された Figure、パネル、タブまたはタイル表示チャート レイアウトに地理バブル チャートを作成します。

gb = geobubble(___) は、GeographicBubbleChart オブジェクトを返します。チャートのプロパティを作成後に変更するには、gb を使用します。プロパティの一覧については、GeographicBubbleChart のプロパティを参照してください。

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津波に関するデータを table としてワークスペースに読み取ります。行は個別の津波の発生を示します。列は個別の津波に関する一連の変数のデータを表し、位置 (緯度と経度)、原因、波の高さなどが含まれます。

tsunamis = readtable('tsunamis.xlsx');

いずれかの table 変数を categorical 変数に変換して、バブルの色を指定します。変数 Cause は、'Earthquake'、'Volcano''Earthquake and Landslide' などの各津波の原因の属性です。変数 Cause を、文字ベクトルの cell 配列から categorical 変数に変換します。

tsunamis.Cause = categorical(tsunamis.Cause);

マップ上に津波の位置をプロットする地理バブル チャートを作成します。位置情報 Latitude および Longitude を保持する table 変数の名前を指定します。table 変数 MaxHeight を使用して、バブルのサイズを指定します。この例では、先ほど変換された categorical 変数 Cause を使用して、バブルの色を指定します。

geobubble(tsunamis,'Latitude','Longitude', ...
    'SizeVariable','MaxHeight','ColorVariable','Cause')

津波に関するデータを table としてワークスペースに読み取ります。行は個別の津波の発生を示します。列は個別の津波に関する一連の変数のデータを表し、位置 (緯度と経度)、原因、波の高さなどが含まれます。

tsunamis = readtable('tsunamis.xlsx');

マップ上に津波の位置をプロットする地理バブル チャートを作成します。変数 MaxHeight のデータを使用して、バブルのサイズを指定します。この例では、このデータを直接 geobubble に渡します。あるいは、geobubble に table 名を渡してから、table 変数名によってデータを指定することもできます。

geobubble(tsunamis.Latitude,tsunamis.Longitude,tsunamis.MaxHeight)

津波に関するデータを table としてワークスペースに読み取ります。行は個別の津波の発生を示します。列は個別の津波の原因など、それぞれの発生に関するデータを示します。

tsunamis = readtable('tsunamis.xlsx');

バブルの色を制御するデータは categorical 変数でなければならないため、categorical 変数を作成します。津波の table 変数 Cause は、次の 7 つの基準で津波を既に分類しています。地震、地震と地滑り、噴火、噴火と地滑り、地滑り、気象上の原因、不明の原因。変数 Cause のデータを categorical 変数に挿入します。

cause = categorical(tsunamis.Cause);

マップ上に津波の位置をプロットする地理バブル チャートを作成します。バブルのサイズを使用して波のサイズを示し、バブルの色を使用して原因を示します。データを含む table 変数名を指定する代わりにそのデータを渡した場合、geobubble はサイズと色の凡例にタイトルを自動的に追加しません。

geobubble(tsunamis.Latitude,tsunamis.Longitude,tsunamis.MaxHeight,cause)

津波に関するデータを table としてワークスペースに読み取ります。行は個別の津波の発生を示します。列は個別の津波に関する一連の変数のデータを表し、位置 (緯度と経度)、原因、波の最大高さなどが含まれます。

tsunamis = readtable('tsunamis.xlsx');

いずれかの table 変数を categorical 変数に変換して、バブルの色を指定します。変数 Cause は、'Earthquake''Volcano''Earthquake and Landslide' などの各津波の原因の属性です。変数 Cause を、文字ベクトルの cell 配列から categorical 変数に変換します。

colordata = categorical(tsunamis.Cause);

マップ上に津波の位置をプロットする地理バブル チャートを作成します。バブルのサイズを使用して波のサイズを示し、バブルの色を使用して津波の原因を示します。名前と値のペアを使用してタイトルを追加します。

gb = geobubble(tsunamis.Latitude,tsunamis.Longitude,tsunamis.MaxHeight,colordata,'Title','Tsunamis');

地理バブル チャートのプロパティを使用して、チャートを変更します。たとえば、サイズと色の凡例にタイトルを追加します (table を引数として指定した場合、geobubble は table 変数名を使用して凡例のタイトルを自動的に追加)。

gb.SizeLegendTitle = 'Max Height';
gb.ColorLegendTitle = 'Cause';

入力引数

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プロットするデータを含む table。table または timetable として指定します。関数 readtable を使用してデータを table としてインポートできます。また、関数 table を使用してワークスペース変数から table を作成できます。関数 timetable を使用してワークスペース変数から timetable を作成できます。

GeographicBubbleChart オブジェクトの SourceTable プロパティに、プロットするデータを含む table が格納されます。

データ型: table

緯度の table 変数。次のいずれかの形式で指定します。

  • いずれかの table 変数名を指定する string スカラーまたは文字ベクトル。たとえば、geobubble(tbl,'Latitude','Longitude')latvar として 'Latitude' という名前の変数を選択します。

  • table 変数のインデックスを示す数値スカラー。たとえば、geobubble(tbl,1,2) は table の最初の変数を緯度として選択します。

  • 1 つの true 要素を含む logical ベクトル。

選択された変数は、GeographicBubbleChart オブジェクトの LatitudeVariable プロパティに格納されます。

データ型: single | double | int8 | int16 | int32 | int64 | uint8 | uint16 | uint32 | uint64 | logical | char | string

経度の table 変数。次のいずれかの形式で指定します。

  • いずれかの table 変数名を指定する string スカラーまたは文字ベクトル。たとえば、geobubble(tbl,'Latitude','Longitude')lonvar として 'Longitude' という名前の変数を選択します。

  • table 変数のインデックスを示す数値スカラー。たとえば、geobubble(tbl,1,2) は table 内の 2 番目の変数を経度として選択します。

  • 1 つの true 要素を含む logical ベクトル。

選択された変数は、GeographicBubbleChart オブジェクトの LongitudeVariable プロパティに格納されます。

データ型: single | double | int8 | int16 | int32 | int64 | uint8 | uint16 | uint32 | uint64 | logical | char | string

緯度座標 (度単位)。[-90 90] の範囲内の有限の実数値ベクトルとして指定します。ベクトルは埋め込まれた NaN を含むことができます。latlon と同じサイズでなければなりません。

例: [43.0327 38.8921 44.0435]

データ型: single | double

経度座標 (度単位)。有限の実数値ベクトルとして指定します。ベクトルは埋め込まれた NaN を含むことができます。lonlat と同じサイズでなければなりません。

例: [-107.5556 -77.0269 -72.5565]

データ型: single | double

バブルのサイズを決定するデータ。有限の実数値ベクトルまたは有限の実数値スカラー、あるいは空の ([]) 配列として指定します。ベクトルを指定する場合、sizedatalat および lon と同じサイズでなければなりません。スカラー値を指定する場合、地理バブル チャートはスカラー拡張を使用して値を扱います。sizedata には NaN を含めることができます。

例: [99 133 150]

データ型: single | double | int8 | int16 | int32 | int64 | uint8 | uint16 | uint32 | uint64

バブルの色を決定するデータ カテゴリ。categorical 変数として指定します。通常、カテゴリはデータが分類されるビンです。

データ型: categorical

親コンテナー。FigurePanelTabTiledChartLayout、または GridLayout オブジェクトとして指定します。

名前と値の引数

引数のオプションのペアを Name1=Value1,...,NameN=ValueN として指定します。ここで Name は引数名で、Value は対応する値です。名前と値の引数は他の引数の後になければなりませんが、ペアの順序は重要ではありません。

R2021a より前では、コンマを使用してそれぞれの名前と値を区切り、Name を引用符で囲みます。

例: p = geobubble(tbl,latvar,lonvar,'SizeVariable','MaxHeight','ColorVariable','Cause')

メモ

ここでは、よく使用される地理バブル チャートのプロパティだけを紹介しています。完全な一覧については、GeographicBubbleChart のプロパティ を参照してください。

データがプロットされるマップ。表にリストされている値のいずれかとして指定します。6 つのベースマップは、Natural Earth を使用して作成されたタイル表示のデータ セットです。5 つのベースマップは、Esri® によってホストされる高ズームレベルのマップです。

'streets-light' basemap

'streets-light' (既定)

地理コンテキストを提供し、明るい背景にユーザー データを強調表示するように設計されたマップ。

Esri によりホストされています。

'streets-dark' basemap

'streets-dark'

地理コンテキストを提供し、暗い背景にユーザー データを強調表示するように設計されたマップ。

Esri によりホストされています。

'streets' basemap

'streets'

道路と輸送網を正確で見やすいスタイルで強調した汎用道路マップ。

Esri によりホストされています。

'satellite' basemap

'satellite'

高解像度の衛星写真で構成される地球全体のベースマップ。

Esri によりホストされています。

'topographic' basemap

'topographic'

地形的な特徴を示すスタイルを備えた汎用マップ。

Esri によりホストされています。

'landcover' basemap

'landcover'

衛星から得られた土地被覆データ、影付きの起伏および海底起伏を組み合わせたマップ。主題マップと参照マップには、明るくナチュラルなパレットが適しています。

Natural Earth を使用して作成されています。

'colorterrain' basemap

'colorterrain'

土地被覆パレットとブレンドされた影付き起伏マップ。高湿度の低地は緑、乾燥した低地は茶。

Natural Earth を使用して作成されています。

'grayterrain' basemap

'grayterrain'

グレー階調の地形マップ。影付きの起伏により、高山と、低地で検出された微小地形の両方が強調されます。

Natural Earth を使用して作成されています。

'bluegreen' basemap

'bluegreen'

2 トーンの陸海マップ。陸地部分は薄い緑、水域は薄い青。

Natural Earth を使用して作成されています。

'grayland' basemap

'grayland'

2 トーンの陸海マップ。陸地部分はグレー、水域は白。

Natural Earth を使用して作成されています。

'darkwater' basemap

'darkwater'

2 トーンの陸海マップ。陸地部分はライト グレー、水域はダーク グレー。このベースマップは MATLAB® と共にインストールされています。

Natural Earth を使用して作成されています。

 

'none'

空白の背景。緯度経度グリッド、目盛り、ラベルを使用してデータをプロットします。

'darkwater' 以外のすべてのベースマップで、インターネット アクセスが必要です。'darkwater' ベースマップは、MATLAB に含まれています。

インターネットへの安定したアクセスがない場合、アドオン エクスプローラーを使用して、Natural Earth を使用して作成されたベースマップをローカル システムにダウンロードできます。5 つの高ズームレベル マップはダウンロードできません。ローカル システムでのベースマップのダウンロードと、既定のベースマップの変更の詳細については、地理座標軸とチャートのベースマップへのアクセスを参照してください。

Esri によってホストされるベースマップは定期的に更新されます。そのため、可視化で表示される内容は時間が経過すると変わることがあります。

境界の配置と地域ラベルはデータ ベンダーが提供する機能による表現であり、MathWorks® の承認を意味するものではありません。

例: gb = geobubble(1:10,1:10,'Basemap','bluegreen')

例: gb.Basemap = 'bluegreen'

データ型: char | string

バブルの色の決定に使用する table 変数。次のいずれかの形式で指定します。

  • 色の情報に使用する table 変数名を指定する string スカラーまたは文字ベクトル。たとえば、geobubble(__,'ColorVariable','Cause')'Cause' という名前の変数を指定します。

  • table 変数のインデックスを示す数値スカラー。たとえば、geobubble(__,'ColorVariable',12) は table の 12 番目の変数を指定します。

  • 1 つの true 要素を含む logical ベクトル。たとえば、sizevar = logical([0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 1]) は table の 12 番目の変数を指定します。

このプロパティは、table を入力として指定した場合にのみ使用できます。この table 変数に関連付けられた値は、categorical でなければなりません。色の変数を指定した場合、geobubble はこの変数に関連付けられたデータ値を ColorData プロパティに格納し、ColorData プロパティを読み取り専用に設定します。

データ型: single | double | int8 | int16 | int32 | int64 | uint8 | uint16 | uint32 | uint64 | logical | char | string

マップのレイアウト (はめ込みと装飾を含む)。次のいずれかとして指定します。

説明
'normal'マップは、OuterPosition プロパティの定義に従って、チャートの端からはめ込まれます。座標軸ラベル ('Latitude''Longitude')、目盛りおよび目盛りラベルが表示されます。Title プロパティ値を設定した場合、チャートにはタイトルが含まれます。凡例が存在する場合、マップの右外側に表示されます。

Geographic bubble chart with a normal layout

'maximized'マップが OuterPosition プロパティで定義された全空間を埋めます。座標軸ラベル、目盛りおよび目盛りラベルは非表示になります。タイトルは、Title プロパティが設定されている場合でも非表示になります。グリッドは、GridVisible'on' に設定されている場合でも非表示になります。凡例が存在する場合、マップ内の右上隅に表示されます。

Geographic bubble charted with a maximized layout

例: gb = geobubble(__,'MapLayout','maximized')

例: gb.MapLayout = 'maximized'

データ型: char | string

バブルのサイズの決定に使用する table 変数。次のいずれかの形式で指定します。

  • サイズの情報に使用する table 変数名を指定する string スカラーまたは文字ベクトル。たとえば、geobubble(__,'SizeVariable','MaxHeight')'MaxHeight' という名前の変数を指定します。

  • table 変数のインデックスを示す数値スカラー。たとえば、geobubble(__,'SizeVariable',16) は table の 16 番目の変数を指定します。

  • 1 つの true 要素を含む logical ベクトル。たとえば、sizevar = logical([0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 1]) は table の 16 番目の変数を指定します。

このプロパティは、table を入力として指定した場合にのみ使用できます。この table 変数に関連付けられた値は、数値型でなければなりません。この変数を指定した場合、geobubble はこの変数に関連付けられたデータ値を 'SizeData' プロパティに格納し、そのプロパティを読み取り専用に設定します。

出力引数

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スタンドアロンの可視化である GeographicBubbleChart オブジェクト。gb を使用して、地理バブル チャート オブジェクトの作成後にプロパティを設定します。

詳細

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スタンドアロンの可視化

スタンドアロンの可視化は、他のチャートから独立して機能する特別な目的のために設計されたチャートです。plot および surf のような他のチャートとは異なり、スタンドアロンの可視化には事前構成済みの axes オブジェクトが組み込まれています。一部のカスタマイズは使用できません。スタンドアロンの可視化には次のような特徴もあります。

  • ライン、パッチ、または表面といった他のグラフィックス要素と組み合わせることはできません。したがって、hold コマンドはサポートされません。

  • 関数 gca はチャート オブジェクトを現在の座標軸として返すことができます。

  • axes オブジェクトを入力引数として受け入れる多くの MATLAB 関数にチャート オブジェクトを渡すことができます。たとえば、チャート オブジェクトを関数 title に渡すことができます。

ヒント

  • table から地理バブル チャート オブジェクトを作成する場合、そのデータ ヒントをカスタマイズできます。

    • データ ヒントに対して行を追加または削除するには、チャート上の任意の場所を右クリックし、[データ ヒントの変更] をポイントします。次に、変数を選択または選択解除します。

    • 複数の行を追加または削除するには、チャート上で右クリックして [データ ヒントの変更] をポイントし、[詳細] を選択します。次に、[>>] をクリックして変数を追加するか、[<<] をクリックして変数を削除します。

  • プログラムにより地理バブル チャートにフォーカスを移すには、関数 axesaxes(gb) のように使用します。

  • 地理座標軸上でプロットする場合、関数 geobubble では、座標は WGS84 座標参照系を基準とすると仮定します。別の座標参照系を基準とする座標を使用してプロットすると、座標がずれて表示される可能性があります。

バージョン履歴

R2017b で導入