ドキュメンテーション

最新のリリースでは、このページがまだ翻訳されていません。 このページの最新版は英語でご覧になれます。

MATLAB Notebook の Microsoft Word での作成

MATLAB Notebook ご利用の前に

関数 notebook を使用して Microsoft® Word を開き、クラス ノート、テキストブック、テクニカル レポートを補足する MATLAB® セッションを記録できます。関数 notebook の実行後、MATLAB コマンドを Word から直接実行します。この Word 文書は、MATLAB Notebook と呼ばれます。または、MATLAB 関数 publish の使用を検討します。

notebook コマンドを使用して Microsoft Word 文書を作成します。その後、テキスト、入力セル (MATLAB コマンド)、出力セル (MATLAB コマンドの結果) を直接このドキュメントに入力できます。入力は Microsoft Word 文書と同じ方法で書式設定できます。このドキュメントはテキスト注釈を付けた対話形式の MATLAB セッションの記録、あるいは MATLAB コマンドとその出力を含んだドキュメントとして考えることができます。

    メモ:   notebook コマンドは、Microsoft Word がインストールされている Windows® システム上でのみ利用できます。

MATLAB Notebook の作成と起動

新しいバージョンの MATLAB をインストールしてからはじめて notebook コマンドを実行している場合は、MATLAB Notebook ソフトウェアの設定の指示に従ってください。そうでない場合、新規 notebook を作成したり、既存の notebook を開いたりできます。

  • 新しい notebook を開くには、MATLAB コマンド ウィンドウで関数 notebook を実行します。

    notebook コマンドによってシステムで Microsoft Word が起動し、文書 1 の MATLAB Notebook が作成されます。ダイアログ ボックスが開いてマクロを有効にするかどうか尋ねられたら、マクロを有効にするよう選択します。

    次の図に示されるように、Word は "Notebook" メニューを Word の [アドイン] タブに追加します。

    Microsoft 製品のスクリーン ショットの転載は、Microsoft Corporation から許可を受けています。

  • 既存の notebook を開くには、MATLAB コマンド ウィンドウで notebook file_name を実行します。ここで、file_name は既存の MATLAB notebook の名前です。

Word 文書の MATLAB Notebook への変換-  Microsoft Word 文書を MATLAB Notebook に変換するには、文書を notebook ファイルに挿入します。

  1. MATLAB Notebook を作成します。

  2. [挿入] タブの [テキスト] グループで、 [オブジェクト] の横の矢印をクリックします。

  3. [ファイルからテキスト] を選択します。挿入ファイル ダイアログ ボックスが開きます。

  4. [挿入ファイル] ダイアログ ボックスで変換する Word ファイルを選択します。

MATLAB Notebook でのコマンドの実行

他の Word 文書にテキストを入力するのと同様の方法で、MATLAB コマンドを notebook に入力します。たとえば、次のテキストを Word ドキュメントに入力することもできます。この例では、フォントに Courier フォントを使用していますが、他の任意のフォントを使用することも可能です。

Here is a sample MATLAB Notebook.

a = magic(3)

単一のコマンドを実行するには、MATLAB コマンドのある行で Crtl + Enter キーを押します。一連の MATLAB コマンドを実行するには、次の手順に従います。

  1. 実行するコマンドを強調表示します。

  2. [アドイン] タブの [Notebook] ドロップダウン リストをクリックします。

  3. [Evaluate Cell] を選択します。

MATLAB は Word 文書の元のコマンド (単一または複数) の下に結果を表示します。

    メモ:   MATLAB Notebook を試してみるには、サンプル notebook Readme.doc を開くといいでしょう。このファイルは、matlabroot/notebook/pc フォルダーにあります。

MATLAB Notebook でのセルの作成と実行

入力セルの作成

入力セルを使用すると、コードを管理しやすい大きさに分割し、それぞれを独立して実行できます。Word 文書で MATLAB コマンドを入力セルとして定義するには、次の操作を行います。

  1. MATLAB Notebook 内にコマンドをテキストで入力します。次に例を示します。

    This is a sample MATLAB Notebook.
    
    a = magic(3)
    
  2. このコマンドの任意の場所にカーソルを置き、[Notebook] ドロップダウン リストから [Define Input Cell] を選択します。テキストを構成する行にコマンドが組み込まれている場合、コマンドをマウスで選択してください。文字は "セル マーカー" ([ ]) に囲まれて表示されます。セル マーカーは、太字のグレーの大かっこです。セル マーカーは、行列に使用されるかっことは、サイズと活字の太さの 2 つの点で異なります。

    [a = magic(3)]
    

自動実行型入力セルの作成-  自動実行型セルは、次の追加の特性をもつ入力セルです。

  • 自動実行型セルは、MATLAB Notebook が開かれるときに実行されます。

  • 自動実行型セルのコマンドは、濃い青で表示されます。

自動実行型セルを作成するには、テキストを強調表示して [Notebook] ドロップダウン リストから [Define AutoInit Cell] を選択します。

セル グループの作成-  複数の入力セルを "セル グループ" と呼ばれる単一の入力セルにまとめることができます。セル グループからのすべての出力は、グループ直後の単一の出力セルに表示されます。セル グループは、複数の MATLAB コマンドを順番に実行する必要があるときに便利です。たとえば、プロットでラベルと目盛りを定義するには複数のコマンドが必要です。

x = -pi:0.1:pi;
plot(x,cos(x))
title('Sample Plot')
xlabel('x')
ylabel('cos(x)')
set(gca,'XTick',-pi:pi:pi)
set(gca,'XTickLabel',{'-pi','0','pi'})

セル グループを作成するには、次の手順に従います。

  1. グループにまとめたい複数の入力セルをマウスで選択します。

  2. [Notebook] ドロップダウン リストから [Group Cells] を選択します。

1 組のセル マーカーが新しいセル グループを囲んでいます。

[x = -pi:0.1:pi;
plot(x,cos(x))
title('Sample Plot')
xlabel('x')
ylabel('cos(x)')
set(gca,'XTick',-pi:pi:pi)
set(gca,'XTickLabel',{'-pi','0','pi'})]

セル グループを使用するときは、いくつかの動作に注意する必要があります。

  • セル グループに出力セルを含むことはできません。出力セルが選択されている場合、この出力セルは削除されます。

  • セル グループにテキストを含むことはできません。選択にテキストが含まれている場合、テキストが選択の最初の入力セルよりも前にある場合を除き、セル グループの後に表示されます。

  • 出力セルの一部またはすべてを選択する場合、セル グループはそれぞれの入力セルを含みます。

  • セル グループの最初の行が自動実行型セルの場合、グループ全体が自動実行型セルになります。

入力セルの実行

MATLAB コマンドを入力セルとして定義した後、次の手順に従ってセルを MATLAB Notebook で実行できます。

  1. 実行する入力セルを強調表示するか、またはセル内にカーソルを置きます。

  2. [Notebook] ドロップダウン リストで [Evaluate Cell] を選択するか、または Ctrl + Enter キーを押します。

    notebook がセルを実行し、入力セルの直後の出力セルで結果を表示します。出力セルが既に存在する場合、出力セルが notebook 内のどこにあっても内容が更新されます。以下に例を示します。

    This is a sample MATLAB Notebook.
    
    [a = magic(3) ]
    
    [a =
         8     1     6
         3     5     7
         4     9     2  ]
    

隣り合わせに位置する入力セルに含まれている複数の MATLAB コマンドを実行するには、次のようにします。

  1. 実行する入力セルを含むセルの範囲を選択します。入力セルの周囲に書かれたテキストを含んで選択してもかまいません。

  2. [Notebook] ドロップダウン リストで [Evaluate Cell] を選択するか、または Ctrl + Enter キーを押します。

    メモ:   グループ内のコマンドの順序にかかわらず、テキストまたは数値出力が常に最初に表示されます。

各入力セルが計算を実行すると、新しい出力セルが表示されるか、または既存のセルが置き換えられます。既定では、エラー メッセージは赤色で表示されます。

セルグループの計算-  セル グループは入力セルであるため、セル グループの計算は以下のように入力セルの計算と同じ方法で行うことができます。

  1. セル内または対応する出力セル内のどこかにカーソルを置きます。

  2. [Notebook] ドロップダウン リストで [Evaluate Cell] を選択するか、または Ctrl + Enter キーを押します。

MATLAB がセル グループの計算を行うと、グループに含まれるすべてのコマンドに対する出力が、1 つの出力セルに表示されます。既定の設定では、セル グループの計算が最初に実行された直後に、セル グループのすぐ後に出力セルが現れます。既存の出力セルがあるセル グループを計算する場合、既存の出力セルが MATLAB Notebook 内のどこにあっても、出力セルに結果が現れます。

ループを使った入力セルの反復計算-  MATLAB を使用すると、以下の手順を使って MATLAB コマンドのシーケンスを繰り返し計算することができます。

  1. 入力セル (入力セル間にあるテキストまたは出力セルも含む) を強調表示します。

  2. [Notebook] ドロップダウン リストから [Evaluate Loop] を選択します。[Evaluate Loop] ダイアログ ボックスが開きます。

    Microsoft 製品のスクリーン ショットの転載は、Microsoft Corporation から許可を受けています。

  3. 選択したコマンドの計算を実行する回数を [Stop After] フィールドに入力して、[スタート] をクリックします。このボタンの名前が [停止] に変わります。コマンドの実行が開始し、今までに実行を完了した反復計算の回数が [Loop Count] フィールドに表示されます。

ユーザーは [遅い] または [速い] ボタンを使って、反復実行終了時の遅れを調節することができます。

MATLAB Notebook 全体の計算の実行-  MATLAB Notebook 全体の計算を実行するには、[Notebook] ドロップダウン リストで [Evaluate MATLAB Notebook] を選択します。カーソル位置にかかわらず、notebook のトップからファイルに含まれる各入力セルの評価をしていきます。ファイルの計算が終わると、Word は新しい出力セルを挿入するか、または既存の出力セルを置き換えます。

エラーの発生時に実行を停止する場合、[Notebook Options] ダイアログ ボックスで [Stop evaluating on error] チェック ボックスを選択します。

セル定義解除

セルはいつでも普通のテキストに変換しなおすことができます。セル (入力、出力またはセル グループ) をテキストに変換するには、次のようにします。

  1. 入力セルを強調表示するか、または入力セル内にカーソルを置きます。

  2. [Notebook] ドロップダウン リストから [Undefine Cells] を選択します。

セルがテキストに変換すると、Microsoft Word 標準スタイルに従って、セルの内容が再書式設定されます。

    メモ:  

    • 入力セルをテキストに変換すると、それぞれの出力セルも変換されます。

    • 出力セルがグラフィカルの場合、セル マーカーが削除され、入力セルからグラフィックスが分離されますが、グラフィックスの内容は変更されません。

Calc Zone の定義

ユーザーは MATLAB Notebook を calc zone と呼ばれる独立したセクションに分割できます。calc zone は、テキスト、入力セル、出力セルが隣り合わせに並んで配置された 1 つのブロックです。セクション区切りがセクションの前後に表示され、calc zone を定義します。セクション区切りのインジケーターは、通常の Word のセクション区切りと異なることを示す太字の灰色の大かっこで括られます。

calc zone を使って問題セットを作成し、それぞれの問題を個別にテストできる calc zone にすることができます。notebook には任意の数の calc zone を設定することができます。

    メモ:   calc zone は、notebook 内の変数領域には影響を及ぼしません。calc zone 内で定義される変数は、すべての calc zone からアクセスできます。

calc zone の作成-  

  1. calc zone に含める入力セルとテキストを選択します。

  2. [Notebook] ドロップダウン リストから [Define Calc Zone] を選択します。

calc zone はセルで開始または終了できません。

Calc zone の計算の実行-  

  1. calc zone 内のどこかにカーソルを置きます。

  2. [Notebook] ドロップダウン リストで [Evaluate Calc Zone] を選択するか、または Alt + Enter キーを押します。

既定の設定では、はじめて calc zone の計算を実行すると、calc zone の直後に出力セルが表示されます。既に出力セルを有する calc zone の計算を実行した場合、既存の出力セルが MATLAB Notebook 内のどこにある場合でも既存のセルに計算結果を出力します。

MATLAB Notebook の書式設定

MATLAB Notebook テンプレートでのスタイルの変更

notebook テンプレート m-book.dot に事前定義されているスタイルを変更して、MATLAB Notebook でのテキストの外観を制御することができます。ここで指定したスタイルは、テキストやセルの表示を制御します。

この表では、MATLAB Notebook の既定のスタイルを説明します。Microsoft Word 文書の中でのスタイルの使用に関する一般的な情報については、Microsoft Word のドキュメンテーションを参照してください。

スタイル

フォント

サイズ

重み

標準

Times New Roman®

10 ポイント

N/A

自動実行型

Courier New

10 ポイント

太字

濃い青

エラー

Courier New

10 ポイント

太字

入力

Courier New

10 ポイント

太字

濃い緑

出力

Courier New

10 ポイント

N/A

スタイルを変更すると、Word ではそのスタイルを使用する notebook のすべての文字に変更内容が適用され、テンプレートを変更するオプションが提供されます。テンプレートの変更には注意してください。テンプレートに変更を適用すると、そのテンプレートを使って作成する新しい notebook のすべてがその変更の影響を受けることになります。詳細は、Word のドキュメンテーションを参照してください。

数値出力形式の制御

数値出力の表示方法を変更するには、[Notebook] ドロップダウン リストから [Notebook Options] を選択します。[Numeric format] ペインが含まれる [Notebook Options] ダイアログ ボックスが開きます。

Microsoft 製品のスクリーン ショットの転載は、Microsoft Corporation から許可を受けています。

[Format] リストから形式を選択します。形式の選択肢は MATLAB format コマンドで利用できるオプションと同じです。

[Loose] および [Compact] 設定は、入力セルと出力セルの間に空行を表示されるかどうかを制御します。空行を表示しない場合は [Compact] を選択します。

グラフィックス出力の制御

MATLAB では、グラフィックスの組み込み、グラフィックス出力の非表示、グラフィックス サイズの調整を行うことができます。

既定の設定では MATLAB はグラフィックス出力を Notebook に組み込みます。グラフィックス出力を別の Figure ウィンドウで表示するには、[Notebook] ドロップダウン リストから [Notebook Options] をクリックします。[Figure options] ペインのある [Notebook Options] ダイアログ ボックスが開きます。

Microsoft 製品のスクリーン ショットの転載は、Microsoft Corporation から許可を受けています。

このペインで、figure を MATLAB Notebook に組み込むかどうかを選択できます。figure の高さと幅は、インチ、センチメートルまたはポイントで調整できます。

    メモ:   組み込まれた figure には、関数 uicontroluimenu によって生成された Handle Graphics® オブジェクトは含まれません。

入力セルで figure が生成されないようにするには、[Notebook] ドロップダウン リストから [Toggle Graph Output for Cell] を選択します。文字列 (no graph) が入力セルの後に表示され、実行時に入力セルでグラフが生成されなくなります。figure の非表示を元に戻すには、[Toggle Graph Output for Cell] を再度選択するか、またはテキスト (no graph) を削除します。

    メモ:   [Toggle Graph Output for Cell] は、[Embed Figures in MATLAB Notebook] オプションが設定されている場合は変更します。

MATLAB Notebook 使用時のヒント

MATLAB Notebook でのワークスペースの整合性の保護

複数の MATLAB Notebook を単一の Word 処理セッションで使用する場合、以下のことに注意する必要があります。

  • 各 notebook は同じ MATLAB 実行可能ファイルを使用します。

  • すべての notebook が、同一のワークスペースを共有します。複数の notebook で同一の変数名を使用すると、1 つの notebook で使用されているデータが、他の notebook によって影響を受けてしまうことになります。

    メモ:   ここで notebook で最初に登場する自動実行型セルとして、clear コマンドを指定しておくと、ユーザーのワークスペースを完全な状態で保護します。

MATLAB Notebook でのデータ整合性の保証

MATLAB Notebook は、MATLAB セッションを逐次記録したものと考えられます。順次実行する際に、notebook はコマンド間の関係を正確に反映します。

ただし、notebook を改良するときに入力セルまたは出力セルを編集すると、整合性のないデータが含まれることがあります。他のセルの内容または結果に依存する入力セルは、変更したときに自動的に再計算をしません。

notebook を操作するとき、定期的に [Evaluate MATLAB Notebook] を選択して、notebook データの整合性を確認してください。calc zone を使うと、notebook の 1 つの節に関連付けられたコマンドを分離することもできます。この場合、[Calc Zone の計算] コマンドを使って、calc zone に含まれる入力セルのみ単独で実行することも可能です。

デバッグと MATLAB Notebook

MATLAB Notebook でセルを計算している間は、デバッグ関数またはエディターを使用しないでください。以下の手順を実行します。

  1. MATLAB からファイルのデバッグを完了します。

  2. すべてのブレークポイントをクリアします。

  3. notebook を使用してファイルにアクセスします。

Notebook の計算中にデバッグする場合、MATLAB で問題が発生することがあります。

MATLAB Notebook ソフトウェアの設定

MATLAB Notebook をインストールしたら、使用する前に Word がマクロを使用できるように指定してから notebook コマンドを設定します。Microsoft Windows プラットフォームでは、関数 notebook は MATLAB をインストールするときに一緒にインストールされます。詳細は、MATLAB のインストール ドキュメンテーションを参照してください。

    メモ:   Word は、マクロを有効にするかどうかを明示的に尋ねます。そうでない場合は、Word のヘルプを参照してください。「マクロを有効または無効にする」など、マクロに関連するトピックを検索できます。

MATLAB Notebook ソフトウェアを起動するには、MATLAB コマンド ウィンドウに以下を入力します。

notebook -setup

MATLAB は Notebook ソフトウェアを設定し、コマンド ウィンドウに次のメッセージを出力します。

Welcome to the utility for setting up the MATLAB Notebook
for interfacing MATLAB to Microsoft Word

Setup complete

MATLAB でソフトウェアを設定するとき、以下の処理が行われます。

  1. Microsoft Windows システム レジストリにアクセスして、Microsoft Word および Word テンプレート フォルダーを識別します。Word のバージョンも識別されます。

  2. m-book.dot テンプレートを Word テンプレート フォルダーにコピーします。

MATLAB Notebook は Word の Version 2002、2003、2007、2010 をサポートします。

Notebook の設定を行った後、MATLAB コマンド ウィンドウで「notebook」と入力すると、Microsoft Word が起動し、新しい MATLAB Notebook が作成されます。

現在の構成に問題がある場合は、以下のように入力して明示的にソフトウェアの再設定を行うことができます。

notebook -setup

詳細

この情報は役に立ちましたか?