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Flexible Image Transport System (FITS) ファイルのインポート

FITS ファイル形式は天文学で使用される標準データ形式であり、アメリカ航空宇宙局 (National Aeronautics and Space Administration: NASA) および国際天文学連合 (International Astronomical Union: IAU) の承認を受けています。FITS 規格の詳細については、FITS の Web サイト (https://fits.gsfc.nasa.gov/) を参照してください。

FITS ファイル形式は、多次元配列 (1 次元スペクトル、2 次元イメージ、または 3 次元データ キューブ) およびデータの行と列を含む 2 次元の表で構成される科学データセットを格納できるように設計されています。FITS 形式のデータ ファイルには複数の要素を含めることができ、それぞれが ASCII テキスト ヘッダーと、それに続くバイナリ データによってマークされます。FITS 用語では、FITS ファイルの最初の要素は primary と呼ばれ、これに extension と呼ばれる任意の数の他の要素が続くこともあります。拡張子をすべて記載したリストは、fitsread を参照してください。

Flexible Image Transport System (FITS) ファイルの内容から情報を取得するには、関数 fitsinfo を使用します。関数 fitsinfo では、ファイル情報とファイル内のデータの詳細情報を含む構造体が返されます。

MATLAB® ワークスペースに Flexible Image Transport System (FITS) ファイルからデータをインポートするには、関数 fitsread を使用します。この関数を使用すると、主要なデータをファイルにインポートできます。また、この例の Image extension のように、ファイル内の任意の extension にデータをインポートすることもできます。

  1. 関数 fitsinfo を使用して、どのような extension が FITS ファイルに含まれているかを調べます。

    info = fitsinfo('tst0012.fits')
    
    info = 
    
           Filename: 'matlabroot\tst0012.fits'
        FileModDate: '12-Mar-2001 19:37:46'
           FileSize: 109440
           Contents: {'Primary'  'Binary Table'  'Unknown'  'Image'  'ASCII Table'}
        PrimaryData: [1x1 struct]
        BinaryTable: [1x1 struct]
            Unknown: [1x1 struct]
              Image: [1x1 struct]
         AsciiTable: [1x1 struct]

    info 構造体により、このファイルには Binary TableASCII TableImage などの extension がいくつか含まれていることが示されます。

  2. ファイルからデータを読み取ります。

    ファイルの Primary データを読み取るには、ファイル名を唯一の引数として指定します。

    pdata = fitsread('tst0012.fits');

    ファイルの任意の extension を読み取るには、extension の名前をオプションのパラメーターとして指定しなければなりません。次の例では、Binary Table extension を FITS ファイルから読み取ります。

    bindata = fitsread('tst0012.fits','binarytable');