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アプリを共有する方法

アプリを共有するいくつかの方法があります。

  • MATLAB ファイルの直接共有 — このアプローチはアプリを共有するための最も簡単な方法ですが、ユーザーのシステムに MATLAB®、およびアプリが依存している他の MathWorks® 製品がインストールされていなければなりません。また、ユーザーは、MATLAB コマンド ウィンドウでコマンドを実行する方法、および MATLAB パスを管理する方法を理解していなければなりません。

  • アプリのパッケージ化 — このアプローチは MATLAB で提供されるアプリ パッケージ化ツールを使用します。ユーザーがパッケージ化されたアプリをインストールすると、アプリが MATLAB ツールストリップの [アプリ] タブに表示されます。このアプローチは、多数のユーザーでアプリを共有する場合、またはユーザーが MATLAB コマンド ウィンドウでのコマンドの実行や MATLAB パスの管理についてあまり理解していない場合に役に立ちます。MATLAB ファイルを直接共有する場合と同様に、ユーザーのシステムに MATLAB (およびアプリが依存している他の MathWorks 製品) がインストールされていなければなりません。

  • 展開用 Web アプリの作成 — このアプローチでは、組織内のユーザーが自身の Web ブラウザーで実行できるアプリを作成できます。Web アプリを展開するには、MATLAB Compiler™ がシステムにインストールされていなければなりません。ユーザーは、イントラネットにアクセスできる Web ブラウザーをインストールしていなければなりませんが、MATLAB をインストールする必要はありません。

  • スタンドアロン デスクトップ アプリケーションの作成 — このアプローチでは、システムに MATLAB がインストールされていないユーザーとデスクトップ アプリを共有できます。スタンドアロン アプリケーションを作成するには、MATLAB Compiler がシステムにインストールされていなければなりません。アプリケーションを実行するには、MATLAB Runtime がユーザーのシステムにインストールされていなければなりません。詳細については、https://www.mathworks.com/products/compiler/matlab-runtime.htmlを参照してください。

MATLAB ファイルの直接共有

GUIDE でアプリを作成した場合は、.fig ファイル、.m ファイルおよび依存する他のファイルをユーザーと共有します。

プログラムによってアプリを作成した場合は、すべての .m ファイルおよび依存する他のファイルをユーザーと共有します。

App Designer でアプリを作成した場合は、.mlapp ファイルおよび依存する他のすべてのファイルをユーザーと共有します。より豊富なファイル参照体験をユーザーに提供するには、App Designer ツールストリップの [デザイナー] タブで [アプリの詳細] をクリックして、名前、バージョン、作成者、概要、および説明を入力します。[アプリの詳細] ダイアログ ボックスでは、スクリーン ショットを指定するオプションも提供されています。スクリーン ショットを指定しない場合、アプリが実行されたときに App Designer によってスクリーン ショットが自動的に取得および更新されます。

MATLAB はファイル ブラウザーに表示するためのアプリの詳細を一部のオペレーティング・システムに提供しています。また、アプリの詳細を指定すると、アプリのパッケージ化およびコンパイルがより簡単になります。.mlapp ファイルによって、アプリの詳細がそれらのインターフェイスに自動的に提供されます。

App Details dialog box showing fields for the app name, version, author, summary, and description.

入力引数と、アプリが一度に複数のインスタンスを実行できるか、あるいは単一のインスタンスのみを実行できるかを指定するには、[コード オプション] セクションを展開して利用可能なオプションを選択します。

App Details dialog box with the Code Options section expanded.

アプリのパッケージ化

アプリをパッケージ化して、MATLAB の [アプリ] タブでアクセスできるようにするには、App Designer でのアプリのパッケージ化またはMATLAB ツールストリップからのアプリのパッケージ化の手順に従って .mlappinstall ファイルを作成します。作成される .mlappinstall ファイルには、依存するすべてのファイルが含まれています。

.mlappinstall ファイルはユーザーと直接共有できます。それをインストールするには、MATLAB の [現在のフォルダー] ブラウザーで .mlappinstall ファイルをダブルクリックしなければなりません。

または、.mlappinstall ファイルを MATLAB Central File Exchange にアップロードすることによって、アプリをアドオンとして共有できます。ユーザーは、次の手順を実行することによって、MATLAB ツールストリップからアドオンを検索してインストールできます。

  1. MATLAB ツールストリップの [ホーム] タブの [環境] セクションで、[アドオン] アイコンをクリックします。

  2. [アドオン エクスプローラー] ウィンドウの左側で利用可能なカテゴリを参照して、アドオンを見つけます。検索バーを使用し、キーワードを使用してアドオンを検索します。

  3. アドオンをクリックして詳細情報ページを開きます。

  4. 情報ページで、[追加] をクリックしてアドオンをインストールします。

メモ

.mlappinstall ファイルには任意のファイルを指定して含めることができますが、MATLAB Central File Exchange にはファイル送信に関する追加的な制限事項があります。以下のいずれかのファイルが含まれているアプリは File Exchange に送信できません。

  • MEX ファイル

  • DLL など、その他のバイナリ実行可能ファイル (データ ファイルとイメージ ファイルはだいたい送信できます)

展開用 Web アプリの作成

Web アプリは、Web ブラウザーで実行できる MATLAB アプリです。対話型 MATLAB アプリは、App Designer を使用して作成し、MATLAB Compiler を使用してパッケージ化し、MATLAB Compiler の開発用バージョンの MATLAB Web App Server™ または MATLAB Web App Server 製品を使用してホストします。各 Web アプリには一意の URL があり、Web ブラウザーから HTTP または HTTPS プロトコルを使用してアクセスできます。サーバーにはホーム ページがあり、ホストされている使用可能なすべての Web アプリのリストが表示されます。Web アプリを共有するには、Web アプリの一意の URL またはサーバーのホーム ページの URL を共有します。

Web アプリの作成には MATLAB Compiler が必要であり、Web アプリとして展開できるのは App Designer を使用して設計されたアプリのみです。また、展開用 Web アプリではサポートされていない機能もあります。詳細については、Web アプリの制限とサポートされていない機能 (MATLAB Compiler)を参照してください。

システムに MATLAB Compiler をインストールしたら、App Designer の [デザイナー] タブで [共有] をクリックし、[Web アプリ] を選択して、MATLAB アプリを Web アプリにパッケージ化します。パッケージ化のダイアログでサーバーの URL を指定すると、Web アプリをサーバーに直接展開できます。サーバーの URL の形式は、https://webAppServer:PortNumber/webapps/home/index.html です。

Web アプリをサーバーに直接アップロードする機能は MATLAB Web App Server 製品でのみサポートされており、認証を有効にする必要があります。詳細については、Authentication (MATLAB Web App Server)を参照してください。

Web アプリの詳細については、Web アプリ (MATLAB Compiler)を参照してください。

スタンドアロン デスクトップ アプリケーションの作成

スタンドアロン デスクトップ アプリケーションを作成すると、システムに MATLAB がないユーザーとアプリを共有できます。ただし、スタンドアロン アプリケーションを作成するには、MATLAB Compiler がシステムにインストールされていなければなりません。ユーザーがアプリを実行するには、MATLAB Runtime がシステムになければなりません。

システムに MATLAB Compiler をインストールしたら、App Designer の [デザイナー] タブで [共有] をクリックし、[スタンドアロンのデスクトップ アプリ] を選択して、アプリケーション コンパイラを開くことができます。

GUIDE を使用したか、プログラムによってアプリを作成した場合は、MATLAB ツールストリップの [アプリ] タブで [アプリケーション コンパイラ] アイコンをクリックすることによって、アプリケーション コンパイラを開くことができます。

アプリケーション コンパイラの使用方法については、MATLAB 関数からのスタンドアロン アプリケーションの作成 (MATLAB Compiler)を参照してください。

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