コマンド ラインからの MATLAB のサイレント インストールの実行
MATLAB® ソフトウェアのインストールを多数回実行する必要があり、各インストールで入力する必要がある情報が同じである場合、この情報をプロパティ ファイルに設定して、MathWorks® インストーラーを非対話的に実行することができます。インストーラーの起動時にコマンド ラインでプロパティ ファイルを指定します。このファイルは、通常であればインストーラーのダイアログ ボックスを使用して、対話的に入力する情報をインストーラーに提供します。非対話的インストール ("サイレント" インストールとも呼ばれます) では、時間を節約し、間違いを防ぐことができます。
前提条件
インストーラー プロパティ ファイル (installer_input.txt
) を使用するには、ファイル インストール キーが必要です。ファイル インストール キーの取得方法の詳細については、オフラインのコンピューターへの MathWorks 製品のインストールを参照してください。
インストーラーと製品のダウンロード
ターゲット コンピューターにインストールする MathWorks 製品が含まれているインストーラーをダウンロードします。使用するダウンロード手順は、ライセンスを所有している製品のサブセットのみをインストールするのか、ライセンスを所有しているすべての製品をインストールするのかによって異なります。
ダウンロード専用インストーラーを使用した製品のサブセットのダウンロード
ターゲット コンピューターに製品のサブセットのみをインストールする必要がある場合は、MathWorks インストーラーを使用して、該当する製品が含まれている別個のインストーラーをダウンロードします。
MathWorks ダウンロードにアクセスして、リリース、およびダウンロードの実行に使用するコンピューターのプラットフォームを選択し、インストーラーをダウンロードします。
ダウンロードしたインストーラーを実行し、MathWorks アカウントにサインインして、ライセンス許諾書に同意します。
[詳細オプション] で [インストールせずにダウンロードする] を選択します。
インストーラーのダウンロード先、ターゲット コンピューターのプラットフォーム、およびダウンロードに含める製品を指定します。次に、製品ファイルが含まれているインストーラーをダウンロードします。
各ターゲット コンピューター上のローカル フォルダーやネットワーク共有など、各ターゲット コンピューターからアクセスできる場所にインストーラーをコピーします。
ISO イメージまたは DMG イメージを使用したすべての製品のダウンロード
ターゲット コンピューターにすべての製品をインストールする必要がある場合は、すべての製品が含まれている ISO イメージ (Windows®、Linux®) または DMG イメージ (Mac) をダウンロードします。ISO または DMG をダウンロードするには、ライセンス管理者でなければなりません。
MathWorks ダウンロードにアクセスして、[ダウンロードの選択] メニューから
[ISO および DMG の入手]
を選択します。このリンクは、ライセンス管理者としてサインインした場合のみ表示されます。ダウンロードするリリースと ISO または DMG の更新を選択します。
[MATLAB および Simulink 製品の ISO および DMG を入手する] で、ターゲット コンピューター (このダウンロードを実行するために使用しているコンピューターではありません) のプラットフォームを選択して、ISO または DMG をダウンロードします。
ご使用のオペレーティング システムの標準プロセスを使用して、ダウンロードした ISO イメージまたは DMG イメージをフォルダーにマウントします。
各ターゲット コンピューター上のローカル フォルダーやネットワーク共有など、各ターゲット コンピューターからアクセスできる場所にインストーラーをコピーします。
インストーラー プロパティ ファイルの作成
インストーラー プロパティ ファイル
installer_input.txt
のコピーを作成します。このファイルは、インストーラーが含まれているフォルダーの最上位にあります。たとえば、Windows コンピューターでは次のコマンドを実行します。
copy Z:\installer_input.txt C:\temp\my_installer_input.txt
任意のテキスト エディターを使用して、コピーしたインストーラー プロパティ ファイルを開きます。
単一の
#
シンボルで開始しているパラメーターのみ、コメントを解除し、適切な値を入力します。以下に例を示します。destinationFolder
— 製品をインストールするフォルダーへのパスを指定します。絶対パスを指定する必要があります。相対パスを指定すると、installer_input
ファイルが正しく読み込まれない可能性があります。次の表は、各オペレーティング システムのサンプル保存先フォルダーを示しています。オペレーティング システム 例 Windows destinationFolder="C:\Program Files\MATLAB\R2024a"
Linux destinationFolder=/opt/MATLAB/R2024a
macOS destinationFolder=/Applications
fileInstallationKey
— ファイル インストール キーの値を指定します。
各パラメーターのコメント セクションでは、パラメーターの許可される値がすべて定義されています。
ファイルへの変更を保存します。
プロパティ ファイルを使用したインストーラーの実行
インストーラーと製品が含まれているフォルダーに移動します。
コマンド ウィンドウまたはコマンド ターミナルで、
-inputFile
オプションを使用してインストーラー プロパティ ファイルの絶対パスをコマンド ライン引数として指定し、インストーラーを起動します。Windows では、
-inputFile
オプションを指定してsetup.exe
アプリケーションを実行します。以下に例を示します。setup.exe -inputFile C:\temp\my_installer_input.txt
Linux または macOS では、
-inputFile
オプションを指定してinstall
スクリプトを実行します。以下に例を示します。install -inputFile /tmp/my_installer_input.txt
インストールおよびアクティベーションのログ ファイルの表示
MathWorks 製品のインストールやアクティベーションの際に、製品のインストーラーは、これらのプロセスに関する情報の取得に使用できるログ ファイルを作成します。
インストール ログ ファイルの名前は mathworks_%username%.log
で、アクティベーション ログ ファイルの名前は aws_%username%.log
です。どちらの場合でも、%username%
はインストーラーを実行しているユーザーの名前です。
ログ ファイルの場所を見つけるには、MATLAB のインストール ファイルとログ ファイルのある場所を参照してください。