このページの内容は最新ではありません。最新版の英語を参照するには、ここをクリックします。

regionfill

内側方向の内挿を使用したイメージ内の指定領域の塗りつぶし

構文

J = regionfill(I,mask)

J = regionfill(I,x,y)

説明

J = regionfill(I,mask) は、mask で指定されたイメージ I の領域を塗りつぶします。mask の非ゼロ ピクセルは塗りつぶすイメージ I のピクセルを指定します。regionfill を使用すると、イメージ内のオブジェクトを削除したり、近傍を使用して無効なピクセル値を置き換えることができます。

J = regionfill(I,x,y) は、x と y で指定された頂点をもつ多角形に対応するイメージ I の領域を塗りつぶします。

例

グレースケール イメージの領域の塗りつぶし

グレースケール イメージを読み取り、それを表示します。

I = imread('eight.tif');
imshow(I)

イメージ内のいずれかのコインを完全に囲む多角形の x 座標と y 座標を指定します。

x = [222 272 300 270 221 194];
y = [21 21 75 121 121 75];

関数 regionfill を使用して多角形を塗りつぶします。

J = regionfill(I,x,y);

塗りつぶしたイメージを表示します。

imshow(J)
title('Filled Image with One Fewer Coin')

マスク イメージを使用した領域の塗りつぶし

グレースケール イメージを読み取り、それを表示します。

I = imread('eight.tif');
imshow(I)

関数 drawpolygon を使用して、2 つのコインを完全に囲む多角形 ROI の頂点を指定します。名前と値のペアの引数 'Position' に、多角形の頂点の x 座標と y 座標を指定します。多角形を対話的に描画する場合は、名前と値のペアの引数 'Position' を省略します。

x = [68 296 296 113 68];
y = [12 12 120 120 66];
roi = drawpolygon(gca,'Position',[x;y]');

ROI が true で背景が false のマスク イメージを作成します。マスクを表示します。

mask = createMask(roi);
imshow(mask)

マスク イメージを使用して、入力イメージの領域を塗りつぶします。塗りつぶしたイメージを表示します。

J = regionfill(I,mask);
imshow(J)

入力引数

I — グレースケール イメージ

2 次元数値行列

グレースケール イメージ。サイズが 3 行 3 列以上の 2 次元数値行列として指定します。

データ型: single | double | int8 | int16 | int32 | uint8 | uint16 | uint32

mask — マスク イメージ

logical 行列 | 数値行列

マスク イメージ。I と同じサイズの logical 行列または数値行列として指定します。数値入力の場合、非ゼロのピクセルは 1 (true) であると見なされます。

データ型: single | double | int8 | int16 | int32 | int64 | uint8 | uint16 | uint32 | uint64 | logical

x — 多角形の頂点の x 座標

数値ベクトル

多角形の頂点の x 座標。数値ベクトルとして指定します。x は y と同じ長さとする必要があります。

例: [222 272 300 270 221 194];

データ型: single | double | int8 | int16 | int32 | uint8 | uint16 | uint32

y — 多角形の頂点の y 座標

数値ベクトル

多角形の頂点の y 座標。数値ベクトルとして指定します。y は x と同じ長さとする必要があります。

例: [21 21 75 121 121 75];

データ型: single | double | int8 | int16 | int32 | uint8 | uint16 | uint32

出力引数

J — 塗りつぶされたグレースケール イメージ

2 次元数値配列

塗りつぶされたグレースケール イメージ。2 次元数値配列として返されます。J のサイズとクラスは I と同じになります。

ヒント

• ROI マスク mask を対話的に作成するには、関数roipoly または関数 drawpolygon に続いて、createMask を使用します。

• (x, y) 多角形座標を使用して ROI を指定する場合に、どのピクセルが ROI の境界上にあるかを regionfill が判定する方法の詳細については、Classify Pixels That Are Partially Enclosed by ROIを参照してください。

アルゴリズム

regionfill は、領域の外側の境界にあるピクセル値から内側に向かって滑らかに内挿します。regionfill は、領域の離散ラプラシアンを計算し、ディリクレの境界値問題を解きます。

拡張機能

C/C++ コード生成

MATLAB® Coder™ を使用して C および C++ コードを生成します。

regionfill では C コードの生成がサポートされています (MATLAB^® Coder™ が必要)。詳細については、イメージ処理のコード生成を参照してください。

GPU コード生成

GPU Coder™ を使用して NVIDIA® GPU のための CUDA® コードを生成します。

使用上の注意および制限:

• GPU Coder™ は、regionfill(I,mask) 構文に対してのみ、最適化された CUDA^® コードを生成します。regionfill(I,x,y) 構文は GPU 向けに最適化されていないコードを生成します。

バージョン履歴

R2015a で導入

R2022a: GPU Coder を使用した CUDA コードの生成

regionfill は、最適化された CUDA コードの生成をサポートするようになりました (GPU Coder が必要)。

R2021b: MATLAB Coder を使用した C コードの生成

regionfill は、C コードの生成をサポートするようになりました (MATLAB Coder が必要)。

参考

imfill | drawpolygon | Polygon | poly2mask | roifilt2 | roipoly | inpaintCoherent | inpaintExemplar