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range

fi オブジェクトまたは quantizer オブジェクトの数値範囲

説明

fi オブジェクトの範囲

y = range(a)fi オブジェクト a が取りうる最小値と最大値をもつ fi オブジェクトを返します。a が取りうる量子化された実際値はすべて、返される範囲内にあります。a が複素数の場合、real(a)imag(a) が取りうるすべての値は返される範囲内にあります。

[min_a,max_a] = range(a)fi オブジェクト a の最小値と最大値を個々の出力変数で返します。

quantizer オブジェクトの範囲

r = range(q) は、すべての実数 x に対して、y = quantize(q,x) が範囲 min_q ≤ y ≤ max_q にある y を返すように、2 要素の行ベクトル r = [min_q max_q] を返します。

[min_q,max_q] = range(q) はその範囲の最小値と最大値を個々の出力変数で返します。

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値が 0、語長が 4、小数部の長さが 2 の符号付き fi オブジェクトを作成します。

a = fi(0,true,4,2);

fi オブジェクト a の数値範囲を求め、結果を fi オブジェクト y に返します。

y = range(a)
y = 
   -2.0000    1.7500

          DataTypeMode: Fixed-point: binary point scaling
            Signedness: Signed
            WordLength: 4
        FractionLength: 2

fi オブジェクト a の数値範囲を求め、結果を個々の出力変数で返します。

[min_a, max_a] = range(a)
min_a = 
    -2

          DataTypeMode: Fixed-point: binary point scaling
            Signedness: Signed
            WordLength: 4
        FractionLength: 2
max_a = 
    1.7500

          DataTypeMode: Fixed-point: binary point scaling
            Signedness: Signed
            WordLength: 4
        FractionLength: 2

max_a = 1.75 = 2 - eps(a) であることに注意してください。

語長が 6 で指数部の長さが 3 の浮動小数点データ型を記述する quantizer オブジェクトを作成します。quantizer オブジェクト q の数値範囲を求めます。

q = quantizer('float',[6 3]);
r = range(q)
r = 1×2

   -14    14

オーバーフローで飽和と負方向への丸めを使用する、語長が 4 で小数部の長さが 2 の符号付き固定小数点データ型を記述する quantizer オブジェクトを作成します。quantizer オブジェクト q の数値範囲を求め、結果を個々の出力変数で返します。

q = quantizer('fixed',[4 2],'floor');
[min_q, max_q] = range(q)
min_q = -2
max_q = 1.7500

max_q = 1.75 = 2 - eps(q) であることに注意してください。

入力引数

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入力 fi オブジェクト。

データ型: fi
複素数のサポート: あり

入力 quantizer オブジェクト。

出力引数

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入力 fi オブジェクト a の数値範囲。fi オブジェクトとして返されます。y は、fi オブジェクト a が取りうる最小値と最大値を含む 2 要素の行ベクトルです。

入力 fi オブジェクト a の最小値。スカラー fi オブジェクトとして返されます。

入力 fi オブジェクト a の最大値。スカラー fi オブジェクトとして返されます。

quantizer オブジェクト q の数値範囲。すべての実数 x に対して、y = quantize(q,x) が範囲 min_q ≤ y ≤ max_q にある y を返すように、2 要素の行ベクトル r = [min_q max_q] として返されます。

quantizer オブジェクト範囲の最小値。スカラーとして返されます。

quantizer オブジェクト範囲の最大値。スカラーとして返されます。

アルゴリズム

q が浮動小数点 quantizer オブジェクトの場合、min_q = -realmax(q) および max_q = realmax(q) です。

q が符号付き固定小数点 quantizer オブジェクト (datamode = 'fixed') の場合は以下のとおりです。

min_q = −realmax(q) − eps(q) = −2w−1/2f

max_q = realmax(q) = (2w−1 − 1)/2f

ここで、w は語長で、f は小数部の長さです。

q が符号なし固定小数点 quantizer オブジェクト (datamode = 'ufixed') の場合は以下のとおりです。

a = 0

b = realmax(q) = (2w − 1)/2f

詳細は、realmax を参照してください。

拡張機能

C/C++ コード生成
MATLAB® Coder™ を使用して C および C++ コードを生成します。

HDL コード生成
HDL Coder™ を使用して FPGA 設計および ASIC 設計のための VHDL、Verilog および SystemVerilog のコードを生成します。

バージョン履歴

R2006a より前に導入