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zgrid

減衰係数と固有振動数が一定の z 平面グリッドを生成する

説明

zgrid は、根軌跡と極-零点配置図で、0.1 刻みで 0 ~ 1 の減衰係数、および 0.1*π/T 刻みで 0 ~ π/T の固有振動数が一定のグリッドを生成します。既定の 0.1*π/T のステップは、ナイキスト周波数の小数部を表します。次に、zgrid は現在の座標軸上にグリッドをプロットします。現在の座標軸上に離散 z 平面の根軌跡図または極-零点配置図が含まれる場合、zgrid は、現在の座標軸の範囲を変更することなく、プロット上にグリッドを作成します。この構文を使用して、異なるサンプル時間をもつ複数のシステムをプロットします。

あるいは、プロット ウィンドウでコンテキスト メニューの [グリッド] を選択して、同じ z 平面グリッドを生成することもできます。

zgrid(T) は、サンプル時間 T に関連する減衰係数および固有振動数の既定の値を使用して z 平面グリッドを生成します。

zgrid(zeta,wn) は、それぞれベクトル zetawn の減衰係数と正規化された固有振動数について、減衰係数と固有振動数が一定のラインのグリッドをプロットします。サンプル時間が指定されていない場合、wn の振動数の値は、正規化された値すなわち wn/T として解釈されます。

zgrid(zeta,wn,T) は、サンプル時間 T に関連する、ベクトル zeta および wn 内の減衰係数と固有振動数について、一定の減衰係数と固有振動数のラインのグリッドをプロットします。zeta のラインは T に対して独立していますが、wn のラインはサンプル時間の値に依存しています。この構文を使用して、wn の特定の値で z 平面グリッドを作成します。

zgrid(___,'new') は現在の座標軸を消去してから、hold on を設定します。

zgrid(AX,___) は、ハンドル AX をもつ現在の Figure の Axes または UIAxes オブジェクトに z 平面グリッドをプロットします。App Designer で zgrid を使用してアプリを作成する場合にこの構文を使用します。

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根軌跡プロット上の z 平面グリッドを確認するには、次のように入力します。

H = tf([2 -3.4 1.5],[1 -1.6 0.8],-1)
H =
 
  2 z^2 - 3.4 z + 1.5
  -------------------
   z^2 - 1.6 z + 0.8
 
Sample time: unspecified
Discrete-time transfer function.
rlocus(H)
zgrid
axis equal

Figure contains an axes object. The axes object contains 4 objects of type line. One or more of the lines displays its values using only markers This object represents H.

この例では、サンプル時間が 0.1 秒の離散時間伝達関数 sys について考えます。sys の極-零点配置図をプロットし、サンプル時間を指定しないで既定の z 平面グリッドを可視化します。

sys = tf([2 -3.4 1.5],[1 -1.6 0.8],0.1);
Ts = 0.1;
figure()
pzmap(sys)
zgrid()
axis equal

Figure contains an axes object. The axes object contains 2 objects of type line. One or more of the lines displays its values using only markers This object represents sys.

z 平面グリッド上の周波数が fπT で正規化されていることを観察します。グリッド上で真の周波数値を取得するには、zgrid コマンドでサンプル時間を指定します。

figure()
pzmap(sys)
zgrid(Ts)
axis equal

Figure contains an axes object. The axes object contains 2 objects of type line. One or more of the lines displays its values using only markers This object represents sys.

プロット上の周波数の値が真の値であること、つまり、正規化されていないことを観察します。

入力引数

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減衰比。wn と同じ順序のベクトルとして指定します。

固有振動数の値。ベクトルとして指定します。T が指定されると、固有振動数は真の値としてプロットされます。サンプル時間が指定されていない場合、zgrid は値を wn/T として正規化します。

サンプル時間。以下として指定します。

  • 離散時間システムのサンプリング周期を表す正のスカラー。実際の周波数の値は周波数グリッド上に表示されます。

  • -1 (サンプル時間が指定されていない離散時間システムの場合)。実際の周波数の値は既定のグリッドに正規化された値 f*π/T として表示されます。

zeta のラインは T から独立していますが、wn のラインはサンプル時間に依存しています。wn の特定の値をプロットするには T を指定しなければなりません。サンプル時間 T が指定されていない場合、必要な wn の値は、正規化された値、つまり wn/T として解釈されます。

オブジェクト ハンドル。Axes オブジェクトまたは UIAxes オブジェクトとして指定します。App Designer で zgrid を使用してアプリを作成するために AX を使用します。

バージョン履歴

R2006a より前に導入

参考

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