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updateSystem

応答プロットにおける動的システム データの更新

説明

updateSystem(h,sys) は、応答プロットの計算に使用される動的システムを動的システムのモデルまたはモデル配列 sys に置き換えて、プロットを更新します。ハンドル h をもつプロットに 1 より多いシステム応答が含まれている場合、この構文はプロットの最初の応答を置き換えます。たとえば、updateSystem は対話型の入力に応答して GUI のプロットを更新する場合などに便利です。対話型の応答プロット更新を伴う GUI の作成を参照してください。

updateSystem(h,sys,N) は、プロットの N 番目の応答の計算に使用するデータを置き換えます。

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既存のプロットにおけるステップ応答データを、別の動的システム モデルから計算したデータで置き換えます。

プラント モデルと、そのプラント用に設計された純積分器コントローラーがあるとします。プラントと閉ループ システムのステップ応答をプロットします。

w = 2;
zeta = 0.5;
G = tf(w^2,[1,2*zeta*w,w^2]);

C1 = pid(0,0.621);
CL1 = feedback(G*C1,1);

h = stepplot(G,CL1);

hstepplot によって作成されたプロットを特定するプロット ハンドルです。この Figure では、G が最初の応答の計算に使用され、CL1 が 2 番目の応答の計算に使用されています。この順序は stepplot への入力の順序に対応します。

また、解析対象とする PID コントローラー設計もあるとします。この代替コントローラーを使用して閉ループ システムのモデルを作成します。

C2 = pid(2,2.6,0.4,0.002);
CL2 = feedback(G*C2,1);

ステップ プロットを更新して、最初の閉ループ システムの代わりに 2 番目の閉ループ システムを表示します。この閉ループ システムはプロットの 2 番目の応答なので、インデックス値 2 を指定します。

updateSystem(h,CL2,2);

updateSystem コマンドは、プロットに表示された 2 番目の応答の計算に使用されるシステムを置き換えます。CL1 から導出された応答データを表示する代わりに、プロットには CL2 から導出されたデータが表示されます。

応答プロットを表示する GUI を作成する際は、GUI コントロールのコールバックにある updateSystem を使用して、それらの GUI コントロールで応答プロットが更新されるようにします。こうした GUI コントロールの実装方法を示す例は、対話型の応答プロット更新を伴う GUI の作成を参照してください。

入力引数

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新しいシステム データを用いて更新するプロット。プロット ハンドルとして指定されます。通常は、stepplotbodeplot などの応答プロット コマンドの出力引数としてプロット ハンドルを取得します。たとえば、コマンド h = bodeplot(G) は、動的システム G のボード応答を含むプロットにハンドルを返します。

応答プロットの新しい応答データを計算するシステム。動的システムのモデルまたはモデル配列として指定されます。

sys は I/O 次元と配列次元の両方において、置き換え対象のプロットされたシステムと一致しなければなりません。たとえば、h が、2 入力 2 出力システムの 5 要素ベクトルのステップ応答を表示するプロットを参照するとします。この場合、sys もまた、2 入力 2 出力システムの 5 要素ベクトルでなければなりません。sys の要素内における状態の数は、プロットされたシステム内の状態の数と一致する必要はありません。

プロットにおいて置き換え対象とするシステムのインデックス。正の整数として指定されます。たとえば、次のコマンドを使用してプロットを作成するとします。

h = impulseplot(G1,G2,G3,G4);

G3 のインパルス データを新しいシステム sys のデータで置き換えるには、次のコマンドを使用します。

updateSystem(h,sys,3);

バージョン履歴

R2013b で導入