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MATLAB Runtime コンポーネント キャッシュおよびデプロイ可能なアーカイブの組み込み

デプロイ可能なアーカイブ データは、共有ライブラリに既定で自動的に直接組み込まれ、一時フォルダーに解凍されます。

自動的な組み込みにより、環境変数を介して MATLAB® Runtime コンポーネント キャッシュ機能を使用できます。

これらの変数では以下を指定できます。

  • デプロイ可能なアーカイブが自動的に解凍される既定の場所を定義

  • トラブルシューティングの目的で、デプロイ可能なアーカイブを自動的に解凍する際に使用可能な診断エラー出力オプションを追加

  • MATLAB Runtime コンポーネント キャッシュ サイズをパフォーマンス上の理由により調整

これらの設定を変更するには次の環境変数を使用します。

環境変数目的メモ
MCR_CACHE_ROOTデプロイ可能なアーカイブの解凍場所に設定すると、この変数はユーザーごとの既定のコンポーネント キャッシュの場所をオーバーライドします。これは組み込みの .ctf ファイルのみに当てはまります。macOS の場合、この変数は MATLAB R2020a 以降で無視されます。アプリ バンドルには、ランタイムに必要なファイルが含まれています。
MCR_CACHE_SIZE設定すると、この変数は既定のコンポーネント キャッシュ サイズをオーバーライドします。この変数の初期制限は 32M (メガバイト) です。ただし、これは変数を最初に設定した後に変更できます。mcrcachedir コマンドの実行により、指定のファイル内に存在する .max_size ファイルを、望ましいキャッシュ サイズ制限に編集します。

メモ

競合するラッパーとターゲット タイプを指定して mcc を実行すると、生成されるコンポーネントにアーカイブは組み込まれません。たとえば、以下を実行するとします。

mcc -W lib:myLib -T link:exe test.m test.c

生成される test.exe には、-C オプションをコマンド ラインに指定した場合と同様、アーカイブが組み込まれません。

注意

.ctf ファイル内のファイルを解凍して、それらを別々にバージョン管理の対象にしないでください。.ctf ファイルは相互に依存する MATLAB 関数とデータを含むため、その中のファイルは .ctf ファイルへのアクセスによってのみアクセスされなければなりません。最良の結果を得るには、.ctf ファイル全体をバージョン管理の対象にしてください。