ドキュメンテーション

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Raised Cosine Transmit Filter

コサイン ロールオフ FIR フィルターを使った入力信号のアップサンプリングとフィルター

ライブラリ

Comm Filters

説明

Raised Cosine Transmit Filter ブロックは、通常のコサイン ロールオフ FIR フィルターまたはルート コサイン ロールオフ FIR フィルターを使って入力信号をアップサンプリングしてフィルター処理します。ブロックのアイコンがフィルターのインパルス応答を示します。

フィルターの特性

[Filter shape] パラメーターは、ブロックが使用するフィルターのタイプを決定します。選択肢には [Normal] および [Square root] があります。

ロールオフ係数 R とシンボル周期 T のある通常のコサイン ロールオフ フィルターのインパルス応答は、次のとおりです。

h(t)=sin(πt/T)(πt/T)cos(πRt/T)(14R2t2/T2)

ロールオフ係数 R のあるルート コサイン ロールオフ フィルターのインパルス応答は以下のとおりです。

h(t)=4Rcos((1+R)πt/T)+sin((1R)πt/T)(4Rt/T)πT(1(4Rt/T)2)

それ自体にたたみ込みをしたルート コサイン ロールオフ フィルターのインパルス応答は、通常のコサイン ロールオフ フィルターのインパルス応答とほぼ同じです。

理想的なコサイン ロールオフ フィルターのインパルス応答は無限であるため、ブロックは [Filter span in symbols] パラメーターで指定されるシンボル数までインパルス応答を切り捨てます。[Filter span in symbols]、N および [Output samples per symbol]、L は、フィルターのインパルス応答の長さ L * [Filter span in symbols]  + 1 を決定します。

[Rolloff factor] パラメーターはフィルターのロールオフ係数です。これは 0 から 1 までの実数でなければなりません。ロールオフ係数はフィルターの余分な帯域幅を決定します。たとえば、ロールオフ係数 .5 は、フィルターの帯域幅が入力のサンプリング周波数の 1.5 倍であることを意味します。

ブロックは、フィルター係数をユニット エネルギーに正規化します。1 以外の [Liner amplitude filter gain] を指定すると、ブロックは正規化されたフィルター係数をこの指定ゲイン値でスケーリングします。

入力信号と出力信号

入力は離散時間信号でなければなりません。このブロックは列ベクトルまたは行列の入力信号を受け入れます。各ブロック端子がサポートするデータ型の詳細は、このページの「サポートされているデータ型」表を参照してください。

[Rate options] の手法と [Output samples per symbol] パラメーター L によって出力信号の特性が決定されます。

シングルレート処理

[Rate options] パラメーターを [Enforce single-rate processing] に設定した場合、ブロックの入力と出力のサンプルレートは同じになります。入力サンプルレートを維持しながら出力を生成するために、ブロックは入力の各列にあるデータをリサンプリングし、L を [Output samples per symbol] パラメーター値として、出力のフレーム サイズ (Mo) を入力より L 倍大きくなるようにします (Mo = Mi*L)。

マルチレート処理

[Rate options] パラメーターを [Allow multirate processing] に設定した場合、ブロックの入力と出力は同じサイズになります。ただし、出力のサンプルレートは、入力よりも L 倍高速になります (つまり、サンプル時間は入力サンプル時間の 1/L になります)。ブロックがマルチレート処理モードの場合は、[Input processing] パラメーターの値も指定しなければなりません。

  • [Input processing] パラメーターを [Elements as channels (sample based)] に設定すると、ブロックは M*N 独立チャネルとして M 行 L 列の行列の入力を扱い、徐々に各チャネルを処理します。出力サンプル周期 (Tso) は入力サンプル周期 (Tso = Tsi/L) よりも L 倍短くなりますが、入力と出力のサイズは同一のままです。

  • [Input processing] パラメーターを [Columns as channels (frame based)] に設定した場合、ブロックは Mi 行 N 列の行列入力を N の独立したチャネルとして扱います。ブロックは、フレーム サイズ定数 (Mi=Mo) を維持し、出力フレーム周期 (Tfo) を L 倍だけ入力フレーム周期 (Tfo = Tfi/L) より短くすることによって、徐々に入力の各列を処理していきます。

MATLAB ワークスペースへのフィルター係数のエクスポート

このブロックで設計するフィルターの係数を確認または操作するには、[Export filter coefficients to workspace] を選択します。次に、[Coefficient variable name] パラメーターを MATLAB® ワークスペースにブロックを作成する変数の名前に設定します。シミュレーションを実行すると、ブロックが変数を作成し、その変数が既にある場合は、以前の内容を上書きします。

ダイアログ ボックス

Filter shape

フィルターの形状を [Square root] または [Normal] として指定します。

ロールオフ係数

フィルターのロールオフ係数を指定します。01 の実数を使用します。

Filter span in symbols

フィルター スパンの数を偶数の正の整数スカラー値で指定します。既定の設定は 10 です。理想的なコサイン ロールオフ フィルターのインパルス応答は無限であるため、ブロックは、このパラメーターで指定されるシンボル数までインパルス応答を切り捨てます。

Output samples per symbol

各入力シンボルの出力サンプル数を指定します。既定の設定は 8 です。このプロパティは、正の整数スカラー値を受け入れます。コサイン ロールオフ フィルターのタップ数は、この値と [Filter span in symbols] パラメーターの値を乗算した値と同じです。

Linear amplitude filter gain

ブロックがフィルター係数のスケーリングに使用する値を正のスカラーで指定します。既定では、ブロックは、フィルター係数を正規化して、ユニット エネルギー ゲインを提供します。1 以外のゲインが指定されると、ブロックは正規化されたフィルター係数を指定されたゲイン値でスケーリングします。

Input processing

ブロックで入力信号を処理する方法を指定します。これらのパラメーターは、以下のいずれかのオプションに設定することができます。

  • Columns as channels (frame based) — このオプションを選択する場合、ブロックは入力の各列を別々のチャネルとして扱います。

  • Elements as channels (sample based) — このオプションを選択する場合、ブロックは入力の各要素を別々のチャネルとして扱います。

    メモ:    [Inherited (this choice will be removed - see release notes)] オプションは将来のリリースでは削除されます。詳細は、『Communications System Toolbox™ リリース ノート』の「Frame-Based Processing」を参照してください。

Rate options

ブロックが入力信号をアップサンプリングしてフィルター処理する方法を指定します。以下のオプションのいずれかを選択します。

  • Enforce single-rate processing — このオプションを選択すると、N のファクターで出力フレーム サイズを増やすことで、ブロックは入力サンプルレートを維持し、信号を処理します。このオプションを選択するには、[Input processing] パラメーターを[Columns as channels (frame based)] に設定しなければなりません。

  • [Allow multirate processing] — このオプションを選択すると、ブロックは、出力サンプルレートが入力サンプルレートよりも N 倍高速な信号を処理します。

Export filter coefficients to workspace

このチェック ボックスをオンにして、フィルター係数を含む MATLAB ワークスペースに変数を作成します。

Visualize filter with FVTool

このボタンをクリックした場合、MATLAB はフィルターの可視化ツール fvtool を起動し、ブロックのパラメーターへの変更が適用されるといつでもコサイン ロールオフ フィルターを解析します。フィルターで fvtool を起動し、マスクでパラメーターを変更した場合、fvtool は更新されません。新しいフィルター特性を表示するには、新しい fvtool を起動しなければなりません。また、fvtool を起動した場合は、モデルを閉じた後も開いたままになることに注意してください。

Rounding mode

固定小数点演算の丸めモードを選択します。ブロックは、固定長小数点計算の結果が結果を格納するデータ型とスケーリングによって表現可能な数に正確にマップしないときには、[Rounding mode] を使用します。フィルターの係数は、このパラメーターには従いません。これらは常に [Nearest] に丸められます。詳細は、DSP System Toolbox™ ドキュメンテーションの「丸めモード」または Fixed-Point Designer™ ドキュメンテーションの「丸めモード: シンプルな丸め」を参照してください。

オーバーフロー モード

固定小数点演算のオーバーフロー モードを選択します。フィルターの係数は、このパラメーターには従いません。これらは常に飽和します。

係数

フィルターの係数 (分子および分母) の語長と小数部の長さを指定する方法を選択します。このブロックの係数データ型の用途を示す図については、『DSP System Toolbox Reference Guide』の「Filter Structure Diagrams」を参照してください。

  • [Same word length as input]を選択すると、フィルターの係数の語長はブロックへの入力の語長と一致します。このモードでは、係数の小数部の長さは 2 進小数点のみのスケーリングに自動的に設定されます。このスケーリングは、与えられた係数の値と語長で最高の精度になります。

  • [Specify word length] を選択すると、係数の語長をビット数で入力できます。このモードでは、係数の小数部の長さは 2 進小数点のみのスケーリングに自動的に設定されます。このスケーリングは、与えられた係数の値と語長で最高の精度になります。

  • [Binary point scaling] を選択すると、係数の語長と小数部の長さをビット数で入力できます。可能な場合は、分子と分母の係数に個別の小数部の長さを入力できます。

  • [Slope and bias scaling] を選択すると、係数の語長 (ビット数) および勾配を入力できます。 可能な場合は、分子と分母の係数に個別の勾配を入力できます。このブロックでは、勾配が 2 のべき乗でバイアスが 0 でなければなりません。

  • フィルターの係数は [Rounding mode] パラメーターと [Overflow mode] パラメーターには従いません。これらは常に飽和して [Nearest] に丸められます。

乗算出力

このパラメーターを使用して、乗算出力の語長と小数部の長さの指定方法を指定します。このブロックの乗算出力データ型の用途を示す図は、『DSP System Toolbox Reference Guide』の「Filter Structure Diagrams」および「Multiplication Data Types」を参照してください。

  • [Same as input]を選択すると、これらの特性はブロックへの入力の特性と一致します。

  • [Binary point scaling] を選択すると、乗算出力の語長と小数部の長さをビット数で入力できます。

  • [Slope and bias scaling] を選択すると、乗算出力の語長 (ビット数) および勾配を入力できます。 このブロックでは、勾配が 2 のべき乗でバイアスが 0 でなければなりません。

アキュムレータ

このパラメーターを使用して、アキュムレータの語長と小数部の長さの指定方法を指定します。このブロックのアキュムレータ データ型の使い方を示す図は、「Filter Structure Diagrams」および「Multiplication Data Types」を参照してください。

  • [Same as input]を選択すると、これらの特性はブロックへの入力の特性と一致します。

  • [Same as product output]を選択すると、これらの特性は乗算出力の特性と一致します。

  • [Binary point scaling] を選択すると、アキュムレータの語長と小数部の長さをビット単位で入力できます。

  • [Slope and bias scaling] を選択すると、語長 (ビット単位) とアキュムレータの勾配を入力できます。このブロックでは、勾配が 2 のべき乗でバイアスが 0 でなければなりません。

出力

出力の語長と小数部の長さを指定する方法を選択します。

  • [Same as input]を選択すると、これらの特性はブロックへの入力の特性と一致します。

  • [Same as accumulator]を選択すると、これらの特性はアキュムレータの特性と一致します。

  • [Binary point scaling] を選択すると、出力の語長と小数部の長さをビット数で入力できます。

  • [Slope and bias scaling] を選択すると、出力の語長 (ビット数) および勾配を入力できます。 このブロックでは、勾配が 2 のべき乗でバイアスが 0 でなければなりません。

固定小数点ツールによる変更に対してデータ型の設定をロックする

このブロック マスクで固定小数点スケーリングが固定小数点ツールの自動スケーリング ツールでオーバーライドされるのを防ぐには、このパラメーターを選択します。

サポートされているデータ型

端子サポートされているデータ型
In
  • 倍精度浮動小数点

  • 単精度浮動小数点

  • 符号付き固定小数点

Out
  • 倍精度浮動小数点

  • 単精度浮動小数点

  • 符号付き固定小数点

ペア ブロック

Raised Cosine Receive Filter

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